新生中国製楽器の特徴の一つに「材料の良さ」が挙げられます。
これらの材料は現在広大な中国の国内から潤沢に得られる・・という事はありません。実はこれらの材料は国営工場時代からの数十年分のストックでしかありません。これらのストックは補充しなければいずれなくなってしまうのは目に見えているのですが、実は現在中国国策上、木の伐採は厳しく制限されています。
中国人ディーラーによると、木を一本切ると、一年の禁固刑だという事です。ヨーロッパ材による中国製楽器もありますが、今後、中国の良い材料のストックの減少に伴い、中国製楽器は価格の高騰もしくは品質の低下を招いてしまうかもしれません。(何事も規模のでかい中国の事、まだまだ先のことでしょうが・・・)そうなる前に、本当に良い楽器と安いだけの楽器との違いを我々が知っておく必要があります。
「東南西北」と言えば・・・
ハク・ハツ・チュンではありません。世界中に進出している中国製楽器の材料と製作地のお話しです。
日本国内で見られる中国手工製楽器の材料は大きく3種類に分類されます。北・西・南の材料です。ここで、その見た目・音色の特徴などをご紹介したいと思います。
・・・が!念のため言っておきますが、楽器の音の性質性能は、材料のみにて決まるものではありません。また、数多くの楽器を見てその材料の違いが分かってくるものであり、ここに記述してある事によって、他の楽器選びの参考にしたり、いたずらに「この材料は中国材だな!」などと他の楽器に対して決めつけるにわか鑑定家になったりしないで下さいね。あくまで、読み物としてお楽しみ下さい。
つづく・・・
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